地域文化論の情報(2023)

地域文化論I(春学期), II(秋学期)

サブタイトル:名句からたどるロシア語圏の文化と社会(1)(2)

担当者:熊野谷葉子

「頭でロシアは分からない (露: Umom Rossiju ne ponjat’)」とは19世紀ロシアの詩人チュッチェフの詩句ですが、ロシアは謎の国だ、理解不能だ、と言いたいときにしばしば引用されます。
このようなよく知られた文学からの引用や映画のセリフ、ことわざや慣用句などは、会話やスピーチでしょっちゅう登場しますが、使い方を誤ったり聞き手が理解できなかったりすると、嘲笑されたり、場がしらけたりします。
この授業では、一年を通して、毎回ひとつの名句を入口に、その意味や、引用元となっている小説や映画、フォークロアを紹介します。ロシア語圏の人々の常識にふれ、さらにそれがどのような歴史的・地理的背景を持っているのかを知りましょう。そのために、講師はできるだけ客観的に様々な情報を提供しますので、受講者は示された参考文献や資料を使い、更に自分でも勉強を進め、この謎の国とどう向き合っていったらいいのかを、自分自身で考えてください。

地域文化論Ⅲ(春学期)

サブタイトル:映画を通じて”国民性”を読む:ロシア人、ウクライナ人、日本人

担当者:井上徹

映像作品(映画、テレビドラマほか)は、時代や社会を大きく反映するものであり、ある国を研究する上で重要な材料となります。本授業では、毎回ひとつの映画作品(ロシア・ソビエト映画を中心に、他国からロシアやウクライナを見た映画なども含みます)を取り上げながら、テクスト分析を通じて何が読み取れるのかを確認するとともに、分析の方法論などを論じます。主なテーマは、①ロシアとウクライナの関係、②ロシアと日本の関係、③“国民性”について——を柱とします。作品を生む時代や社会を捉えつつ、さらに歴史にまで踏み込んで俯瞰的に考察することの重要性を考えます。

地域文化論IV(秋学期)

サブタイトル:ロシア、サハ共和国の歴史、文化、暮らし。

担当者:ナターリヤ・ネウストローエヴァ

ロシア連邦、極東連邦管区に属するサハ共和国の歴史、文化、人々の暮らしについて紹介します。サハ人は長く文字を持たずに、厳しい自然環境で太古から豊かな文化や伝統を守りながら暮らしてきました。
大自然を尊重し、他の民族と仲良く暮らすサハ人の歴史や文化、日常生活とその習慣について、最新の情報を含め講義します。
サハの切り絵や刺繍を体験したり、映画やフォークロアを視聴したりしましょう。
サハの歴史や文化、ものの考え方を深く知ることが目標です。

人文科学特論

サブタイトル:N.ゴーゴリ『ミルゴロド』に見るウクライナの歴史と文化

担当者:熊野谷葉子

この授業では、年間を通じて、N.ゴーゴリの小説集『ミルゴロド』をじっくり読み、各小節中に出て来る語句や背景を自ら調べ、議論します。
ゴーゴリは、ウクライナに生まれ、ペテルブルグでロシア語の作家として活躍しました。主な作品はペテルブルグを舞台にした小説「外套」「鼻」や戯曲「検察官」、ユーモラスかつ哲学的な「死せる魂」ですが、『ミルゴロド』をふくむ初期の作品集には、故郷ウクライナの民話や歴史に取材し、魔女や妖怪が活躍する幻想的なお話やコサックの闘いを描いた歴史小説などが収録されていrます。

講義形式ではなく、ドライブ上で情報を共有しながら各自調査を進め、授業では毎回感想や疑問、関連する情報などを交換し合いながらロシア・ウクライナ理解を深めますので、積極的な参加が期待されます。

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