<春学期に開講される科目>
地域文化論ロシアI(春):木曜3限(熊野谷葉子)
ロシアを、特に言語文化にターゲットを絞って内外から見ていく講義です。初回は今目をそらすことのできないウクライナとロシアをとりあげ、次いでスラヴ諸民族の言語・文化的共通点と差異について話します。その後ロシアという国に暮らす人々のものの考え方や文化を深く考えるため、ロシア正教とロシア国内の多様な宗教、民間信仰の様相を学び、その上にあるフォークロアと文学、文学と芸術について考えます。各テーマに関連する映画などの視聴も予定しています。
地域文化論ロシアIII(春):水曜5限(エフゲーニー・ウジーニン)
モルドバ共和国は、ルーマニアとウクライナに挟まれた、旧ソ連構成国の一つである。公用語は標準語がルーマニア語とほぼ同じモルドバ語だが、国土東部を流れるドニエストル川左岸を中心に、ロシア語も広く使われている。この地域は「沿ドニエストル共和国」という、いわゆる未承認国家として知られるが、日本における情報は多いとは言えない。
本講義では、沿ドニエストル地域出身の講師が、現在のモルドバと沿ドニエストル地域、またそのロシアとの関係について語るとともに、その歴史的な経緯を解説する。モルドバという国とその各地域の地理、人口、暮らし、政治、文化、国際関係などを紹介することを目的とする。
<秋学期に開講される科目>
地域文化論ロシアII(秋):水曜5限(熊野谷葉子)
秋学期は生活文化基礎として、広いロシアの地理的環境と歴史的経緯を押さえながら都市と農村の暮らしを見ていきます。モスクワとペテルブルグの風景や歴史の違い、都会と田舎の生活文化の違いなどを知りながら、広いロシアに暮らす様々な人々のものの考え方に迫りたいと思います。
地域文化論ロシアIV(秋): 木曜3限(一柳富美子)
ロシア社会とロシア人の姿を、音楽の側面から考察します。具体的には、1回完結の形式で、時代に沿って最新のロシア音楽研究の成果を披露すると共に、多くの音源や映像の鑑賞を通してロシア音楽の魅力を伝えます。演奏現場の第一線に立ち続ける者として、座学では出会えない逸話や裏話も満載です。授業の最大の目標は、ネットに出回っている誤情報を科学的根拠をもって訂正すること。従って、授業に出ないでレポートだけで単位取得を目論んでいる者は遠慮して下さい。ロシア音楽の知識だけでなく、マスコミやネット情報との付き合い方を学んでもらうのも、この授業の到達目標の1つです。